世界各地でテロ事件が発生する中で、テロの標的が不特定多数の人が集まる場所や施設、いわゆるソフト・ターゲットに広がっている、という切り口で番組はスタート。2013年4月のボストン・マラソンで発生した爆破事件はテロ組織に属さないロシア南部チェチェン系移民の兄弟が犯人でソフト・ターゲットを象徴する事件だった。
こうした中、2014年により大きなスポーツイベントのソチ五輪を控えたロシアでは、テロ対策として政府機関が開発した秘密兵器を投入した。その名もディフェンダーXで不審者を見分けるシステムだ。
ここでディフェンダーXの威力を示す映像が流れる。ファーストフード店と思われる店に一人の男が入店しレジの前に。ここで不審者を示す赤枠が男を囲う。そして女性定員が接客をはじめた直後にナイフを出しレジの現金を奪う強盗を働いた。このシステムが事件が起きる前に不審者を見分けていた一つの証明である。
このシステムは、ソチ五輪にも導入された。ピーク時1日12万人にも及ぶ入場者のうち、およそ2600人が不審者として検知された。そして調べるとこの2600人のうち92%が持ち込み禁止の薬物を持っていたり、チケット無しで不正に入場を試みていたことが分かった。
このシステム「ディフェンダーX」は、2015年に日本にも上陸。代理店に仕組みについて聞いた。モニターにはレポーターの男性。顔の周りには振動を表す青や緑、黄色などの色が縞模様に表示している。説明では「人は振動しており色は振動の速さを示し赤くなるほど早い。長さは振動の揺れの大きさを示しており、人の振動を可視化している。通常は、青色が多くなるが、攻撃性が高まると赤くなり一定レベルになると不審者と判定される。
10万人に及ぶ実験データを基に開発されたというシステムにアメリカも注目。ボストン・マラソンで発生したテロの映像の分析を依頼したという。映像は防犯カメラに映る犯行直前の2人の容疑者で爆弾を置きに行く前のもの。このシステムにかけると周りの人々には反応せず、中央を歩く容疑者2人に赤枠がついた。
日本でも2016年5月の伊勢志摩サミットで大手警備会社が使用。天皇、皇后が観覧されたラグビーの国際試合でも試験的に導入された。 2020年には、東京オリンピック・パラリンピックを迎えるがテロとの終わりなき戦いが続く。
この後、スタジオで実際にディフェンダーXをデモ。出演者の中には不審者はゼロ。さらにより詳しくわかるシステム(メンタルチェッカー)で、まずはホンジャマカの恵さんがモニターに映る。司会の関口宏さんから、「怒っているような演技を」と言われやってみるが、赤くはならず。
上記は、番組で放送された内容をエルシス北海道にてまとめた文章となります。
ソフトターゲット。テロは私たちのより身近に迫ってきました。
2013年4月、悲劇はボストン・マラソンのゴール付近で起きました。2つの爆弾が相次いで爆発したのです。
3人が亡くなり、280人以上が重軽傷を負いました。
テロの標的が不特定多数の人が集まる場所や民間の施設、いわゆるソフトターゲットにも広がったことを象徴するような事件でした。
容疑者は、テロ組織には属さないロシア南部チェチェン系移民の兄弟でした。
狙われたスポーツイベント。
衝撃を受けたのが、翌年にソチ五輪をひかえたロシアです。政府機関が開発した秘密兵器を投入します。
ディフェンダーX。早い話が不審者を見分けるシステムです。
こちらがその映像。男が店に入ってくると不審者を示す赤い枠がつきました。
男はレジの前に立ちます。その直後、実際に強盗を働いたのです。
システムは事件が起きる前に不審者を見分けていたのです。
ソチ五輪に導入されるとピーク時、1日12万人にも及ぶ入場者のうち、およそ2600人を不審者として検知。調べるとそのうちの92%が持ち込み禁止の薬物を持っていたり、チケット無しで不正に入場しようとしていました。
このシステム、去年(2015年)日本にも上陸。どういう仕組みなのか代理店に聞きました。
人は振動しているんです(ELSYS JAPAN 山内秀敏社長)
検知するのは、目や口などの揺れ。 人間は、緊張やストレスを感じると無意識に揺れるというのです。
(山内社長がモニターに映る解析映像を説明)
赤いと振動が速い。
赤や黄色などの色は揺れの速さ。線の長さは揺れの大きさを示しています。
これが通常の精神状態。赤や黄色が目立つのは攻撃性が高まっている状態。詳しい仕組みはあきらかにされていませんが、その揺れがあるレベルを超えると不審者とみなされ、赤い枠がつくのです。
10万人分の実験データを元にしたというそのシステムにアメリカも注目。
ボストンのテロ(2013年4月15日ボストン・マラソン)の映像で分析を依頼したのです。果たしてテロリストを検知できるのか。
これは爆発が起きる前に爆弾を置きに行く2人の容疑者です。画面の中央を歩いています。
それをこのシステムにかけると、犯行直前の2人に不審者を示す赤い枠が付いたのです。
日本でも今年5月の伊勢志摩サミットで大手警備会社が使用。
天皇、皇后が観覧されたラグビーの国際試合でも試験的に導入されました。
2020年には東京オリンピック・パラリンピック。テロとの終わりなき戦いが続きます。
(スタジオ)
テロ対策の最新システム「ディフェンダーX」をお借りしてきましたので、スタジオで不審者を見分けたいと思います。
みなさん、前のモニターをご覧ください。今、右側に出ている映像がディフェンダーXを使って解析している状態です。
皆さんの顔の前には緑色の枠が出ていますよね。不審者はいませんね。
さらにもう一つ詳しい機械でお一人だけ、恵さんだけ調べてみましょう。 このカメラがディフェンダーXで撮ってる。
【関口博氏】
これでお芝居してほしいんですよ。ガーって怒ったり、なんか腹ん中にあるいやなことを全部出しちゃうとか。
(モニターに恵さんの映像が表示される)
全然、怒ってないみたい。赤や黄色がでると動揺したり緊張したり、メンタルチェックできるシステムです。
【関口博氏】
もう1回、怒ってみて。…、やっぱりお芝居じゃ無理なのかな。。
【恵さん】
不審者じゃないもん。これ不審者を発見するんでしょ。
その時の感情の状態が分かるんです。
【恵さん】
でも、東京オリンピックには非常に期待できるんしょ。